過ぎ去った時間は戻らない。けれど、記憶は永遠。
舞台や本など、残しておきたい時をきまぐれに更新中。
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今更ながらではありますが、浦井君の宝塚BOYS観ました。
「すみれの花咲く頃」
夢の入り口の歌です。永遠に乙女たちの花園。宝塚。
きゅんとして切なくなって、でも幸せで…そんな気持ちにさせてくれる曲。
この曲聞くと何故か泣けてくるんだよね。どうしてだか。うん。
そんな宝塚の舞台に立つことを夢見た男子たちの物語。
時代は戦争直後。
宝塚に男子部が設立されます。
けれど、生徒やファンの反発は強く、年月だけが過ぎていき、とうとう大劇場に一度も立つことができないまま解散となります。
実話に基づいたお話です。
お話に登場するのは7人の男性たち。
終戦直後のお話なので、戦時中の彼らのことも語られるのですが、これを聞くのが苦しい…。
回天(人間魚雷)の基地に居た上原(浦井君)は通信係をしていて、多くの戦友を見送ってきたけど、いつか自分も回天に乗る日がくると思っていたと話すのだけど、いつか自分も…と絞り出すようにでもまっすぐと前を向いて話す彼を見ていると、黒い弾頭のような不気味な回天が頭によぎり辛い…。
プロのダンサー星野の、終戦間近に長崎の海で護衛をしており、そのとき見たきのこ雲は一生忘れられないと打ち明けるシーン、逆に病気で兵役を逃れたため、自分は何の役にも立てていないと苦悩する竹内。
映像で見せるわけではないのに、そうした彼らの背景が瞼に浮かんでくればくるほど、夢を抱いて入った男子部での報われない日々がぐっと胸に突き刺さってきます。
女の園、宝塚。
それぞれ理由はあれど、宝塚の大劇場の舞台に立つ日を夢見てけいこに励む日々。
けんかや言い争いをしてまとまりのない彼らが、躓きくじけそうになりながらもいつしか仲間として支えあうようになっていくのですが、大劇場の舞台に立つ話が浮かんでは消えていき…。
ニンジンぶら下げられてるだけの飼い殺しのような状態が続きます。
歌劇にも生徒たちやファンから男子はいらないといった声が掲載されたりと、上の意向がまったくわからない状況は、彼らを不安にさせるばかり。
みんなの焦り、憤り。諦め…。
明るくコミカルに見せてくれるので笑えるんだけど苦しい。
こんなに頑張ってるのに報われないなんてひどいと、思わず宝塚が嫌いになってしまう(ならないけど…)
そんな彼らの世話を任されている、経理部の池田(山路さん)と下宿のおばちゃん君原(初風諄さま)
山路さんは自分の夢を息子のような彼らたちに託して、この男子部設立に尽力する役どころ。
いい男だ。(山路さんは好きすぎて…ずっとスリーピースのお衣装なのですが、これがまたダンディで)
ラスト、メンバーに捕まえられてくしゃくしゃになりながら肩を抱き合いすみれの花を歌うところが、少し報われて嬉しいんだよね。
そして初風諄さま。
初代マリーアントワネットですよ。
劇中で劇のけいこの相手役を務める場面では、それまでは少し腰をかがめたおばさんなのだけれど、おけいこにはいったとたん、ジェンヌさんの佇まいになられて、もう素晴らしいです。
最後、男子部解散となって山路さんがおけいこ場を名残惜しそうに眺めていると、壁がはけて大階段(実際には10段くらいかな)が出現し、男子部のレビューが始まります。
これが、宝塚が夢の世界の所以だといつも思うのだけど、どんな悲劇のお芝居の後でも、大階段がせり出て群舞、歌、そしてフィナーレへと流れていくのよね。
スターさんのダンス、エトワール、羽飾り、しゃんしゃん。
夢の終わりが近づいてはいるんだけど、幸せな気持ちにさせてくれる瞬間でもあり。
この報われない物語のラストに、男子部の夢の舞台があることが、本当に救いです。
そして初風諄さまのすみれの花咲く頃の歌唱は、もちろん素晴らしいです。
この作品を観て思い出す言葉があります。
「夢は見るだけではなく叶えるものです。でも、たとえ叶えられなくても、その道程が夢なのです。」
とうこさんのトップお披露目初日の言葉です。
男子部のみなさんの夢は叶えることができなかったかもしれない。
でも、夢を追いかけていた間の出来事は一生忘れることのできない宝物となっていることを願ってやみません。
観るときはハンカチをお手元にご用意してご覧くださいませ。
「すみれの花咲く頃」
夢の入り口の歌です。永遠に乙女たちの花園。宝塚。
きゅんとして切なくなって、でも幸せで…そんな気持ちにさせてくれる曲。
この曲聞くと何故か泣けてくるんだよね。どうしてだか。うん。
そんな宝塚の舞台に立つことを夢見た男子たちの物語。
時代は戦争直後。
宝塚に男子部が設立されます。
けれど、生徒やファンの反発は強く、年月だけが過ぎていき、とうとう大劇場に一度も立つことができないまま解散となります。
実話に基づいたお話です。
お話に登場するのは7人の男性たち。
終戦直後のお話なので、戦時中の彼らのことも語られるのですが、これを聞くのが苦しい…。
回天(人間魚雷)の基地に居た上原(浦井君)は通信係をしていて、多くの戦友を見送ってきたけど、いつか自分も回天に乗る日がくると思っていたと話すのだけど、いつか自分も…と絞り出すようにでもまっすぐと前を向いて話す彼を見ていると、黒い弾頭のような不気味な回天が頭によぎり辛い…。
プロのダンサー星野の、終戦間近に長崎の海で護衛をしており、そのとき見たきのこ雲は一生忘れられないと打ち明けるシーン、逆に病気で兵役を逃れたため、自分は何の役にも立てていないと苦悩する竹内。
映像で見せるわけではないのに、そうした彼らの背景が瞼に浮かんでくればくるほど、夢を抱いて入った男子部での報われない日々がぐっと胸に突き刺さってきます。
女の園、宝塚。
それぞれ理由はあれど、宝塚の大劇場の舞台に立つ日を夢見てけいこに励む日々。
けんかや言い争いをしてまとまりのない彼らが、躓きくじけそうになりながらもいつしか仲間として支えあうようになっていくのですが、大劇場の舞台に立つ話が浮かんでは消えていき…。
ニンジンぶら下げられてるだけの飼い殺しのような状態が続きます。
歌劇にも生徒たちやファンから男子はいらないといった声が掲載されたりと、上の意向がまったくわからない状況は、彼らを不安にさせるばかり。
みんなの焦り、憤り。諦め…。
明るくコミカルに見せてくれるので笑えるんだけど苦しい。
こんなに頑張ってるのに報われないなんてひどいと、思わず宝塚が嫌いになってしまう(ならないけど…)
そんな彼らの世話を任されている、経理部の池田(山路さん)と下宿のおばちゃん君原(初風諄さま)
山路さんは自分の夢を息子のような彼らたちに託して、この男子部設立に尽力する役どころ。
いい男だ。(山路さんは好きすぎて…ずっとスリーピースのお衣装なのですが、これがまたダンディで)
ラスト、メンバーに捕まえられてくしゃくしゃになりながら肩を抱き合いすみれの花を歌うところが、少し報われて嬉しいんだよね。
そして初風諄さま。
初代マリーアントワネットですよ。
劇中で劇のけいこの相手役を務める場面では、それまでは少し腰をかがめたおばさんなのだけれど、おけいこにはいったとたん、ジェンヌさんの佇まいになられて、もう素晴らしいです。
最後、男子部解散となって山路さんがおけいこ場を名残惜しそうに眺めていると、壁がはけて大階段(実際には10段くらいかな)が出現し、男子部のレビューが始まります。
これが、宝塚が夢の世界の所以だといつも思うのだけど、どんな悲劇のお芝居の後でも、大階段がせり出て群舞、歌、そしてフィナーレへと流れていくのよね。
スターさんのダンス、エトワール、羽飾り、しゃんしゃん。
夢の終わりが近づいてはいるんだけど、幸せな気持ちにさせてくれる瞬間でもあり。
この報われない物語のラストに、男子部の夢の舞台があることが、本当に救いです。
そして初風諄さまのすみれの花咲く頃の歌唱は、もちろん素晴らしいです。
この作品を観て思い出す言葉があります。
「夢は見るだけではなく叶えるものです。でも、たとえ叶えられなくても、その道程が夢なのです。」
とうこさんのトップお披露目初日の言葉です。
男子部のみなさんの夢は叶えることができなかったかもしれない。
でも、夢を追いかけていた間の出来事は一生忘れることのできない宝物となっていることを願ってやみません。
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プロフィール
HN:
関谷綴
性別:
女性
自己紹介:
ヨーロッパをゆっくりと旅行したい
▼趣味
舞台を観ること
歌うこと
お芝居すること
本を読むこと
占いをすること
まどろむこと
▼好きな言葉
終わりよければすべてよし(最期は笑って人生を終わりたいので)
冬来たりなば春遠からじ(辛い時はいつもこの言葉を思い出します)
願いは叶う(と信じてます)
ケ・セラセラ(なるようになるもの。人生捨てたもんじゃない!)
ポレポレ(ゆっくりとね)
▼好きな花
バラの花(やっぱり紫のバラでしょうか)
▼好きな色
紫
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