♥ 悲しみがとまらない

年を重ねていくごとに、

送る人が増え、

その度に、辛くてその別れに耐えれないのではと

押しつぶされそうになる。

現実世界でも、空想世界でもそれは同じように

辛くて苦しい。


グインの世界の中では、

ナリスの死は、あまりにも突然で

夜中、車を思いっきりとばして泣いた…

朝やけの空を見つめながら、それでも明日は来るのだと

小説のなかの出来事なのに、

辛くて受け入れる事ができなくて、

永い夜を過ごした。

あれから、何年経ったのだろう。

栗本さんの病気を伺ったとき、

それでも、グインのラストは読むことは出来るよねって

何人もの友がグインから脱落していった中、

最後に残ったグイン友と、絶対「豹頭王の花嫁」を

読むまでは、と熱く語り合った…。


嘘だと言ってほしいよ。

ラストはいつの日か、明かされる日がくるのかもしれない。


でも、私が知りたいのは、マリウスの行く末なのだ。

早すぎますよ。

マリウスがこのあとどうなるかなんて

全然見当もつかないじゃない。

ひどすぎるよ。

グダグダでもいいから、ずっと読んでいたかった。

終わらなくてもいいから、もっと読んでいたかった。

悔しくて、涙もでないよ。


グインの世界へ、栗本さんはいらっしゃるのだろうか。

向こうで、続きを書かれているのだろうか。

もう、読むことは叶わないけれど。

ご冥福をお祈りします。

ただ、それだけ。